当協議会は1993年に7施設による任意団体として立ち上がり、2005年に特定非営利活動法人として認可されました。全国にある情報提供施設は法的には点字図書館と同じ位置づけで、身体障害者福祉法第34条の視聴覚障害者情報提供施設とされ、2025年現在全国では53施設が設置され、当協議会の会員施設も賛助会員を含め57施設と広がってまいりました。
法律ができてから30年以上が経過し、きこえない・きこえにくい人の社会参加の広がりや情報通信機器の使用等、（きこえない・きこえにくい人をめぐる）状況の変化は急激であり、それに伴って様々なニーズが生み出されています。それらに応えるための体制整備、ＩＣＴの活用等、情報提供施設に求められる役割は大きいものがあります。
当協議会はビデオライブラリー事業における著作権処理、聴覚障害者向け番組制作マニュアル作成、手話通訳派遣コーディネートマニュアル作成、各事業担当者研修会の開催等々、その時々に必要とされる課題の整理等に取り組んでまいりました。
2025年6月、手話施策推進法が制定され、聴覚障害者情報提供施設の役割もますます大きくなります。きこえない・きこえにくい人の社会参加の促進に向け、事業を推進してまいりますので、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

全国聴覚障害者情報提供施設協議会
理事長　中西　久美子